
不動産売買において、「未登記建物」が関係してくると注意が必要です。
登記されていない建物は、法律上の所有者が不明確になりやすく、後々のトラブルにつながる可能性があります。
この記事では、未登記建物の売買におけるリスクや、事前に確認しておくべきポイント、取引時の注意点を、わかりやすく解説します。
未登記建物とは、法務局に建物の登記がされていない建物のことを指します。
通常、建物を新築したり、増築したりした場合は、一定期間内に「建物表題登記」を行い、その後「所有権保存登記」を行う必要があります。
ところが、昔からの建物や農地に建てた倉庫など、何らかの理由で登記されていない建物も少なくありません。
<未登記建物の主な原因>
■昭和以前に建てられ、登記の義務がなかった
■増築したが、その部分を登記していない
■相続や売買が繰り返され、手続きが曖昧になった
■建築確認を取っていない違法建築
■所有者が高齢で手続きが困難だった
等
1. 所有権の証明ができない
未登記の建物は登記簿に名前が載っていないため、売主が「本当に所有者かどうか」を証明できないケースがあります。
2. 住宅ローン審査に通らない可能性
金融機関は担保評価ができない未登記建物への融資を敬遠する傾向があり、住宅ローンの審査に影響することがあります。
3. 境界や建ぺい率の確認が困難
増築未登記や古い建物では、建築基準法違反の可能性もあり、後で行政指導や是正勧告を受けることも。
4. 引渡し後のトラブル
買主が「登記されていないなんて知らなかった」と主張し、トラブルになることもあります。契約不適合責任の問題にも発展しかねません。
<売却側の対応〉
■事前に登記を済ませる(表題登記+所有権保存登記)
■売買契約書に「未登記であること」を明記
■固定資産税の納税状況を提示し、所有実態を説明
<購入側の対応>
■将来的に登記する意思があるか確認
■売主の権利関係や建物の状態を専門家に相談
■場合によっては建物を取り壊す前提で購入する判断も必要
未登記建物付きの物件でも、しっかりとした確認と対応を行えば取引は可能です。
ただし、通常の登記済み物件と比べて手間や注意点が多いため、事前の確認が欠かせません。
「この物件、未登記みたいだけど大丈夫?」と不安を感じたらお気軽にご相談ください。
マスカット不動産では、このような不動産売却、購入のご相談も承っております。
株式会社マスカット不動産
代表取締役 三原 和貴
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